現在、屋外および屋内の位置測位技術は多様化しています。
屋外では、スマホや車に搭載されたGPS機能が年々精度を向上させ、ナビゲーションシステムに欠かせない存在となっています。一方、屋内ではさまざまなソリューションが用意されており、顧客のニーズに応じた選択が可能です。Appleが2013年に発表したiBeacon仕様や、Googleが2015年に発表したEddystone仕様は、スマートデバイスとBluetooth Low Energyビーコン間の近接通信規格として登場し、販促ツール(クーポン情報、新製品情報など)やナビゲーションツールとして注目を集めました。これらのBluetooth Low Energyビーコンは、販促やナビゲーションだけでなく、企業の業務の可視化、業務プロセスの改善、コロナ禍を経た働き方改革によるオフィスの多様化、将来想定される大規模災害や気候変動への対応、24時間稼働の工場での作業者の安全対策など、幅広い用途が考えられます。。
受信強度が一番強い受信機が設定されたゾーンと判定。
ゾーン検知(2)
ビーコン受信強度が、より強い上位のレシーバーの組合せにより位置(エリア/ ゾーン)に判定されます。
位置判定(1)に追加される機能。あらかじめ設定された電波受信強度(距離)閾値により近接・通過検知判定を行います。
BLEスマートロケーションの位置階層はロケーション>エリア>ゾーン>近接ポイントという構造です。例えば工場に2棟の製造工程所がある場合、それぞれをロケーション1とロケーション2に分け、さらに管理しやすいエリアに細分化します。そのエリア内では管理目的に応じてゾーンに分けて位置管理を行います。工場内にある人や物(資産)の所在確認や追跡に利用するため、このロケーション管理(ロケーション>エリア>ゾーン>入退出)がシステム構築において重要なポイントとなります。弊社の位置判定はこの中のゾーン判定が基本であり、最初の図面管理が重要です。ただし、高精度の位置測位手法とは異なり、ゾーン判定設定やゲートウェイ設置場所などは熟練技術者でなくても、お客様自身で設定や変更が可能なためご安心ください。
当社の提供する位置管理システム(スマートロケーション/モバイルロケーション)はお客様が求められる「見える化」による業務の現状把握を通して業務改善、効率化に貢献できるとものと考えております。
一般的にISP(Indoor Positining System)は屋内における位置測位は相対座標軸(X/Y/Z座標情報)を計測するものですが、弊社の場合は位置測位ソリューション精度を高める事を目指すというより、屋内(オフィス、工場、倉庫、医療施設等)における人・ものがどの様な目的で存在しどの程度時間を費やしてるかを「見える化」する事に重点を置き「位置測位」よりも「位置検知」にフォーカスしたソリューションです。
位置測位 | |||||
屋外位置測位 | GPS | 複数の人工衛星による絶対座標(緯度・軽度) | |||
屋内位置測位 | Wi-Fi | 複数のアクセスポイントによる3点測位 | |||
BLEビーコン |
複数のレシーバ/ゲートウェイによるゾーン検知および近接検知。各種センサー搭載で人、ものの動態監視やトリガー情報として利用する。 |
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QUUPA | 天井に設置した受信機(ロケーター)と専用タグ/スマホ等の電波の入射角をもとに独自アルゴリズムで位置測位 | ||||
RFID | 各RFIDリーダから領域内に電波を照射してタグが発信することにより相対位置関係を認識する位置検知 | ||||
UWB | 専用タグの電波をセンサーから発信されたUWB信号の到達時間差と入射の角度に基づく相対的座標軸(X,Y,X) 3次元屋内測位 | ||||
歩行者自立航法測位 | スマホなどに内臓された加速度・ジャイロ・磁器センサー等により毎秒の速度変化で測定する相対的な位置測定 |
一般的に比較されている位置検知手法についての評価比較です。
その判定に関しては、各ベンダーの付加技術、アプリケーション補完や、ユーザーの環境などの内容により異なります。
およその特性として、導入検討のご参考としてご利用ください。
項目/技術 | Wi-Fi | UWB | QUUPA | BLE |
位置測位の開発 | △ | ◎ | ◎ | 〇 |
位置測位の精度 | 5~20m | 数十cm~1m | 数十cm~1m | 1m~数m |
スマートフォンとの親和性 | 〇 | △ | 〇 | 〇 |
タグのコスト | △ | 〇 | 〇 | ◎ |
導入コスト | 〇 | 〇 | 〇 | ◎ |
運用コスト | 〇 | △ | 〇 | ◎ |